【ネタバレ無】【感想】(小説) ルビンの壺が割れた
ルビンの壺が割れた
宿野かほる さん
を読んだのでネタバレしないように感想を書き留めます。
こんな方におススメ
- 少しの空き時間を使いながら読み切りたい
- 描写される違和感の正体を想像しながら読むのが好き
- 結末でのどんでん返しと爽快感を味わいたい
これから読む本を選択するときの後押しになれば幸いです。
現代の日本をもとにした世界観で、フィクションですが実在するSNSをモチーフにしています。ある二人の中で交わされるメッセージのやりとりでストーリーが進みます。そのやり取りの中では違和感を感じることもあり、殺人系の話は苦手だけどミステリーのように謎の正体を想像しながら読みたいという方にもオススメできる内容です。
私がこの本を好きなポイント3点を始めにまとめます。
- メッセージのやり取りには対話形式に近く1時間程度でもサクッと読み切れる
- やり取りの中の違和感の正体を想像するミステリーの味わいもある
- 人間性の見え方と、結末でのどんでん返しに驚きと爽快感がある
以下各ポイントの感想を詳しく述べていきます。
1.メッセージのやり取りには対話形式に近く1時間程度でもサクッと読み切れる
SNS上のメッセージでのやりとりを中心として描写されているため、対話に近い感覚で読めて設定が理解しやすかったです。このメッセージの受け取り手が自分自身であるかのようで、どちらの視点にも立てるのもおもしろかったです。また、メッセージのやりとりは口語的なこともあり、スラスラと読めてボリューム的にも早い方なら1時間程度で読み切れる内容でした。
2.やり取りの中の違和感の正体を想像するミステリーの味わいもある
二人のやり取りの中で徐々に明らかになっていく事実、不自然に隠されながら進んでいくメッセージには違和感を感じると思います。その違和感、隠されたものがなんであるのか、二人の関係性は・・・などなど想像や推測もできる展開となっています。その読み心地はどことなくミステリーの味わいもあって絶えず緊張感がありました。
3.人間性の見え方と、結末でのどんでん返しに驚きと爽快感がある
物語が進んでいくにつれて刻々と二人の人間性の印象が変わっていくため目が離せませんでした。結末では今までの違和感をすべて解消するどんでん返しがあり、驚きとともに爽快感がありました。奇妙な二人のやりとりを最後まで読み切るには少し覚悟もいりますが、なぜかまた読みたくなるような不思議さもあります。
総評
対話に近い感覚でスラスラと読めてボリューム的にも早い方なら1時間程度で読み切れる内容でした。少しの空き時間を使いながら読み切りたい方にもおススメです。読み進める仲での違和感や隠された事実を想像するのも楽しく、ミステリーの味わいと緊張感がありました。結末では今までの違和感をすべて解消するどんでん返しがあり、驚きとともに爽快感がありました。
- メッセージのやり取りには対話形式に近く1時間程度でもサクッと読み切れる
- やり取りの中の違和感の正体を想像するミステリーの味わいもある
- 人間性の見え方と、結末でのどんでん返しに驚きと爽快感がある
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以上、ご参考になれば幸いです!