【ネタバレ無】【感想】(小説)探偵は教室にいない
探偵は教室にいない
川澄浩平 さん
を読んだのでネタバレしないように感想を書き留めます。
こんな方におススメ
- 学園モノのミステリーが好き
- 日常の中の(人が死なない)ミステリーが良い
- 印象強いキャラクターと青春を感じたい
これから読む本を選択するときの後押しになれば幸いです。
現代日本の北海道が舞台。主人公の少女が遭遇する謎を、主人公と異なる学校の男子学生が解き明かしていきます。具体的な土地勘がある方には特に身近に感じられ、土地勘がなくても北海道に想いを馳せられるのがまた楽しくもあります。
私がこの本を好きなポイント3点を始めにまとめます。
- 机上での理路整然とした推理
- 印象的なキャラクター
- 学園モノで読み心地が軽やか
以下各ポイントの感想を詳しく述べていきます。
1.机上での理路整然とした推理
推理をする「教室にいない」男子学生は、主人公とは異なる学校の生徒。そのため主人公が抱いた謎について、対話に基づいて情報を整理しながら推論を立てていきます。その過程や推論を立てていく順序立ては美しく、ひとつの答えに読者も一緒に導かれるようでした。探偵役である男子学生が与えられた限られた情報のみで推理していく様子は「動かざる山の探偵」!
2.印象的なキャラクター
探偵役の男子学生が非常に論理的かつ聡明でありながら、つけいるスキのあるかわいさも併せ持っていました。端的なモノ言いながらも憎めない魅力的なキャラクターです。
一方、主人公である女子学生はそれと対比するかのように快活で情の厚さがあって親しみがわきます。どのキャラクターも読むほど味がありましたが特にこの二人のコントラストがより印象強くの残りました。
3.学園モノで読み心地軽やか
学園の中で起こりうる日常的な謎や疑問を解き明かしていく推理小説でしたので、内容がするすると頭に入りやすかったです。1章、1章を読む時間をあっという間に感じて軽やかな読み心地でした。
単純に事実のみを推測するのではなく、そのキッカケとなった心情を慮る推理となっていたため、推理小説としての深みも感じられました。
総評
推論を立てていく順序立ては美しく、ひとつの答えに読者も一緒に導かれるようでした。主人公と、探偵役との二人のキャラクターにはコントラストあってより強く印象に残りました。単純に事実のみを推測するのではなく、そのキッカケとなった心情を慮る推理となっていたため、推理小説としての深みも感じられました。
- 机上での理路整然とした推理
- 印象的なキャラクター
- 学園モノで読み心地が軽やか
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以上、ご参考になれば幸いです!